なぜNPDの人は「一部の事実」を
全体の真実のように語るのか
「そこから、どうしてそんな話になるの?」
理不尽な語りに違和感を覚えたあなたへ。
それは“論理の問題”ではなく、“防衛の構造”かもしれません。
💡 この記事は、NPDシリーズ全14回を補足する「理解編・補章」です。
実践的な対処法については、シリーズ本編をご参照ください。
❓ なぜ、話が極端に飛躍するのか¶
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人と関わった経験があると、
こんな感覚を持ったことはないでしょうか。
- ほんの小さな出来事を、重大な問題のように語られる
- 一部分だけ切り取られ、全体像として断定される
- 話を聞いているうちに「自分がおかしいのか?」と混乱する
💬 「そこまでの話だった?」
その違和感は、とても健全な感覚です。
この“飛躍”は、単なる誇張や勘違いではなく、
NPD特有の心理的防衛反応として起きていることがあります。
🧠 ポイント①:NPDの自我は、とても脆い¶
NPDの人は、一見すると
- 自信満々
- 強気
- 自分は正しいという態度
を取ることが多いですが、内側では非常に不安定な自尊心を抱えています。
彼らにとって耐えがたいもの¶
- 否定されること
- 間違いを認めること
- 不利な立場に立つこと
これらは単なる「不快」ではなく、
自我そのものが壊れる感覚につながりやすいのです。
そのため、事実をそのまま受け取るよりも、
「自分が正しい」
「相手が悪い」
という形に現実を作り変える必要が生じます。
🔍 ポイント②:認知の歪みが一気に働く¶
NPDの人が語る内容には、
心理学でいう認知の歪みが強く表れます。
よく見られる歪みの例¶
-
拡大解釈
小さな出来事を「決定的な問題」にまで膨らませる -
過度の一般化
一度の出来事を「いつも」「本質的にそう」と断定する -
白黒思考
少しの不都合=全面的な悪と判断する
この結果、
「一部の事実」
→「全体の真実」
という飛躍が、本人の中では自然に起こります。
🪞 ポイント③:投影 ― 自分の内面を相手の属性にする¶
NPDを理解する上で欠かせないのが投影です。
投影とは¶
自分の中にある
- 攻撃性
- 嘘
- 支配欲
- 嫉妬
それを「自分のもの」として認められない
その結果、
「相手がそうしている」
「相手がそういう人間だ」
と、相手の性質として語られるようになります。
このとき、
小さな事実や曖昧な出来事が、
投影を正当化する材料として過剰に使われます。
📖 ポイント④:「物語化」で自分を守る¶
NPDの語りは、事実の報告というより、
自分を守るための“物語”になりやすい傾向があります。
物語の特徴¶
- 自分は被害者、または正義の立場
- 相手は加害者、または悪者
- 矛盾や反証は語られない
重要なのは、
事実が正しいかどうか
ではなく
自分のアイデンティティが守られるか
という点です。
そのため、話の整合性よりも、
感情的に納得できるストーリーが優先されます。
💥 ポイント⑤:感情が「事実」を上書きする¶
NPDの人にとって、
- 怒り
- 恥
- 不安
- 嫉妬
といった感情は、とても強い影響力を持ちます。
そしてしばしば、
「そう感じた」=「それが真実」
という処理が行われます。
冷静に検証したり、立ち止まって考え直したりする
緩衝プロセスが存在しないため、
感情がそのまま“事実”として語られてしまうのです。
⚠️ なぜ本人は「嘘をついている自覚がない」のか¶
ここで重要なのは、
本人が意図的に嘘をついているとは限らないという点です。
- 歪んだ解釈を何度も語る
- 周囲にも同じ話をする
- 自分自身もそれを信じ込む
これは、自己正当化が内在化した状態です。
だからこそ、
- 指摘されると激しく怒る
- 訂正を「攻撃」と感じる
といった反応が起きやすくなります。
🧭 被害者側が混乱しやすい理由¶
被害を受けた側が混乱するのは、
決してあなたの理解力が低いからではありません。
- 相手が強い確信をもって語る
- 感情が激しく、断定的
- 周囲を巻き込みやすい
この状況では、冷静な人ほど
「自分の感じ方が間違っているのでは?」
と自分を疑ってしまいます。
🌱 理解しておきたい大切なこと¶
- これは「話し合えば解決する問題」ではない
- 論理の問題ではなく、防衛反応の問題
- あなたの説明不足や性格の問題ではない
💬 違和感を覚えた時点で、あなたはすでに冷静です。
🧾 まとめ:これは「事実の問題」ではない¶
NPDの人の語りでは、
- 一部の事実が全体化され
- 投影と物語化が組み合わさり
- 感情が真実を決めてしまう
という構造が起きています。
💡 だからこそ、距離・記録・第三者視点が重要になる。
この理解は、
あなたがこれ以上振り回されないための
土台となる知識です。
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