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SNSで見かける“自己愛的な人”の特徴とは
― 攻撃・支配・自己正当化の構図 ―

SNSで見かける、異常に攻撃的・支配的な言動。
「なぜあの人はあんなに他人を攻撃するのか?」――その背後にある心理構造を読み解きます。

💡 この記事は医療的診断を目的とするものではありません。
専門的な支援が必要な場合は、精神科・心療内科・カウンセラーなどの専門機関にご相談ください。


📱 1. SNSで“自己愛的な人”が目立つ理由

SNSは、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の人にとって、
非常に「生きやすい」環境です。

  • 匿名で自由に発言できる
  • 承認欲求を満たす「いいね」やフォロワー数が可視化される
  • 批判に直面しても、ブロックや通報で簡単に逃げられる

このような仕組みが、「賞賛を求め、批判を拒絶する」NPDの特性と強く結びつきます。
そのため、SNSでは彼らの言動がより顕著になります。


🔁 2. 攻撃の3段階:「理想化 → 軽視 → 廃棄」

NPDの人との関係では、相手の評価が激しく変化します。これはSNSでも同じです。

段階 行動パターン 具体例
① 理想化(Idealization) 「この人は特別」「味方だ」と過剰に持ち上げる 初対面でリプや引用で称賛を繰り返す。「○○さんは本当にすごい!」
② 軽視(Devaluation) 小さな意見の違いから急に冷たくなる・批判し始める 「最近の投稿はちょっと違うと思う」「昔の方が良かった」などマウント調に変化
③ 廃棄(Discard) 相手を切り捨て、攻撃や無視に転じる ブロック・晒し・悪口リポストなどで関係を断つ

🧩 これは、相手を「理想の鏡」として扱うNPD特有の構造です。
理想から外れた瞬間、相手は“裏切り者”とみなされ、攻撃対象になります。


① 理想化(Idealization):最初に過剰に持ち上げるのはなぜ?

裏で起きている心理
- 相手を“自分を完璧に映してくれる鏡”として扱い、自己価値を素早く補強したい。
- 実像ではなく“理想像”に投影しているため、期待が非現実的になりがち。

SNSでの兆候
- 過剰な称賛・頻繁な絡み・「味方宣言」や身内化の速さ。
- こちらの投稿に即レス・過密な引用で肯定を重ねる。

巻き込まれないコツ
- 初期の過剰な好意を“関係の安定”と誤解しない。
- 境界線(DM対応の範囲、依頼・紹介の可否など)を早めに明確化する。


② 軽視(Devaluation):小さな違いが“裏切り”に見える

裏で起きている心理
- 理想像とズレた瞬間、恥や不安を避けるために相手の価値を引き下げる(脱価値化)。
- 自分を守るため、相手の欠点探し・揚げ足取りが増える。

SNSでの兆候
- 「昔は良かった」「最近変わった」などのマウント調コメント
- 些細な相違を拡大解釈し、道徳語(正義・誠実・本物/偽物)で断定する。
- 第三者への“含み”のあるポスト(匂わせ・晒し未満の牽制)。

巻き込まれないコツ
- 丁寧に説明しても目的は“理解”ではなく“自己防衛”だと理解する。
- 公開の場で長引く反論は避け、記録(スクショ・URL保存)を優先
- 線引き(返信打ち切り・ミュート等)を短く明確に伝える。


③ 廃棄(Discard):切り捨てと攻撃のセット

裏で起きている心理
- 関係を維持するより、切断して次の“理想の対象”へ移るほうが楽。
- 罪悪感は乏しく、自己を正当化する物語(相手=悪)を作る。

SNSでの兆候
- ブロック・晒し・悪口リポスト・裏アカでの中傷。
- 「あの人は危険」「距離を取るべき」などの同調要請(巻き込み)

巻き込まれないコツ
- 反撃合戦に参加しない。証拠化 → 通報/相談 → 距離の手順に限定。
- 第三者を味方に引き入れる誘い(DM・スペース等)に乗らない
- 実害(名誉毀損・業務妨害等)が疑われる場合は法的相談へ。


よくある誤解と正しい理解

  • 誤解①:「最初はあんなに優しかったのに、私が悪かったのかな?」
    → 最初の優しさは、あなたをよく見ていたわけではなく、相手が“理想の人”として見ていただけのことが多いです。
    あなたのせいで態度が変わったわけではありません。

  • 誤解②:「話せば分かるはず」
    → その人の目的は“話し合い”ではなく、“自分を守ること”です。
    どんなに説明しても、逆に反論や攻撃の材料にされることがあります。

  • 誤解③:「軽視された理由を解消すれば元に戻る」
    → この「理想化→軽視→廃棄」という流れは、相手の中にあるパターンです。
    あなたが何かを直しても、同じことがまた繰り返される可能性が高いです。


早期サイン(Red flags)

  • 出会ってすぐなのに、やたらと褒めたり「仲間扱い」してくる
  • 意見が少し違うだけで、「正しい」「間違っている」と moral(道徳)で裁こうとする
  • 投稿の中で、誰かを名指しせずに悪く言ったり(匂わせ)
    「みんなもそう思うよね?」と同意を求めてくる

実践のミニガイド(Do / Don’t)

  • Do(やるべきこと)
  • 相手の投稿やDMを記録しておく(URL・スクショ・日付など)。
  • 返信するルールをあらかじめ決めておく
  • ミュートやブロックをためらわず使う。
  • 状況がひどい場合は、通報や相談を行う。

  • Don’t(やってはいけないこと)

  • 長文で反論する。
  • 皮肉や揶揄(やゆ)で言い返す
  • 公開の場で関係を修復しようとする
  • 第三者を巻き込むようなやりとりをする。

まとめ
「理想化 → 軽視 → 廃棄」という流れは、あなたのせいではなく、相手が自分を守るためのパターンです。
だからこそ、無理に関わろうとせず、記録を残し、必要なら専門機関に相談することが最善の方法です。


💬 3. SNS上で見られる典型的な自己愛的言動

以下は、NPD的傾向を持つアカウントでしばしば見られる行動です。

✅ 承認欲求型

  • 頻繁に「数字(フォロワー・いいね)」を強調
  • 自分の実績・肩書を繰り返しアピール
  • 自分を褒めるコメントだけをRT・固定する

⚔️ 攻撃・分断型

  • 批判的コメントを引用RTし、「論破」アピールをする
  • 他者を敵・味方で分類し、グループを操作する
  • 「みんなもそう思うよね?」と同意を求め、巻き込みを図る

😇 被害者演出型

  • 「攻撃された」「いじめられた」と主張しながら、同時に相手を攻撃
  • 反論がくると「人格攻撃された」と被害を拡大解釈
  • 自分を正義・相手を悪者として物語化する

🧱 無反省・正当化型

  • 明らかな間違いを認めず、話題をすり替える
  • 言い訳を重ねて「自分は悪くない」を維持
  • 謝罪よりも“説明”や“反論”を優先する

🧠 4. SNSでの「巻き込み型トラブル」の始まり方

NPD的な人は、自分の立場を守るために第三者を利用する傾向があります。
SNSではそれが「巻き込み型トラブル」として現れます。

  • DMで仲間を集め、「○○さんってひどくない?」と共感を誘う
  • 特定の相手を“悪者化”して、フォロワーに攻撃させる
  • グループLINEやコミュニティ内で、噂・印象操作を広げる

⚠️ この段階で関わると、知らないうちに「攻撃側」として加担させられることもあります。
「なぜあの人が急に攻撃されているのか?」と感じたら、一歩引いて観察を。


📊 5. 投稿スタイルに表れる“自己愛サイン”

サイン 行動例 解説
「私が」「俺が」が多い 投稿の主語が常に自分 自分を中心に世界を構築する傾向
共感より比較 「○○より私は上」「自分の方が正しい」 他人を通じて自己評価を上げようとする
批判への過剰反応 軽い指摘でも「攻撃」と受け取る 自尊心の防衛が発動しているサイン
正義感を利用 「私は正しいことをしているだけ」 道徳的な言葉で攻撃を正当化する
RT・引用での“懲らしめ” 相手の投稿を晒して批判 SNS上の「公開処刑」で優位を保とうとする

💬 投稿を分析すると、「正義」「承認」「比較」がキーワードになっていることが多いです。


🔍 6. 「冷静な観察」が最善の防御

SNSで理不尽な投稿に出会ったとき、感情的に反論するよりも「観察」と「記録」が大切です。
反論すると、相手の防衛本能を刺激して攻撃が長引くことがあります。
また、あなたの言葉が切り取られて「加害者」に見せられてしまうこともあります。

  • 相手の投稿内容や反応パターンを落ち着いて記録する
  • DMや投稿を削除される前に保存しておく(スクショやURLでOK)
  • 公開の場では反論せず、信頼できる第三者に相談する

🧩 理不尽な投稿を受けたとしても、あなたが悪いわけではありません。
それは、相手の「心の構造」から生じる行動です。
まずは距離を取り、記録と相談で自分を守りましょう。


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